あらすじ&感想
薬の服用を語りたがらない患者
月経困難症で苦しんでいる遠野倫さん、風邪の症状で通院している小川早苗さん。
みんなそれぞれの大切な日常があって、これからもそれぞれの未来が続いていく。
それを守っていくのが私たち薬剤師の仕事だ。
高齢者のための服薬指導教室を行う。
病院に来ていない患者さんとのコミュニケーションをはかるためだと。
お年寄りに必要なのは親身になって話を聞いてくれる相談相手なのかもしれないね。
その帰りに急に倒れる小川。
すぐに救急車を呼ぶ。
何か飲んでいるお薬はありますかと聞くが何も飲んでいないという。
しかしなにか隠している様子。
相原にがん治療の認定薬剤師の勉強用の教科書と服薬指導を頼む刈谷。
不安そうだが、なんとか服薬指導できたと満足気な様子。
何かあったら相談してねと気にしている葵。
小川さん、熱下がらないし、下痢や腹痛も治まらない。
薬がきかないのはなぜなのか。
もしかしたら多剤耐性菌かもしれないと七尾。
刈谷に過去のフラッシュバックする映像が流れる。
それは話をする家族がみんな独り立ちしてしまっていなくなったからだと思います。
だからこそ寂しくなって、話す人がいないのでそういった人を探して回った結果、
病院だとかに身を寄せることになるんですね。
だから薬の役割が変化し心に効くものになるんですね。
薬が効かない患者
遠野から電話がある。あれから薬を飲み続けているが症状が改善しない、どうしたらいいですか?
薬剤師の一存では何も言えないので、早めに受診してくださいという相原。
困ったことがあったら相談してよと促す葵。
しかし相原は多剤耐性菌のことを考えてくださいという。
瀬野が多剤耐性菌を持つ患者との接触はなかった、だったら自分の身体からでたと考えるのが妥当だろ。
クロストリジウム腸炎か?
抗生剤を飲んでいないと発症しない、薬はなにも飲んでいないといっていた。
その言葉は間違いないと断言できるか?
直接確認に行く葵。パッチワーク教室に通っている。
しかし薬に関しては何も答えない小川。
パッチワーク教室に行く荒神と葵。
どうやら小川さんの情報を聞き出しに行った葵。
がんの次は月経困難症の勉強をしている。
とにかく薬剤師は患者をみることだとアドバイスする瀬野。
そこで小川のインスタを見て、何か異変に気付く相原。
新しい子宮内膜炎の薬を出すが浮かない顔の遠野。
するとその時、急に倒れる遠野。
ヤーズが聞いていなかったことを報告していなかったことを責める葵と刈谷。
病気に大きいも小さいも思いも軽いもない、遠野さんにとって生理痛が一番の苦しいで一番の問題になってる、軽く見ちゃだめだって。
薬のことに関して困っている患者さんが頼りにできるのは目の前にいる薬剤師だけなんだよ。
やっぱり葵とふたりでみてくれる?と刈谷。
そこでインスタを見せ、ヤーズが聞かなかった原因がサプリメントにあるんじゃないかと推測していた相原。
本人にサプリはなにを飲んでいるか聞くと、もういいですよと言われる。
理解してもらえない、隠さなきゃいけない。
昔から親とか誰に相談してもどうせ生理痛でしょと言われてきたので。
もっと大変な人がいるだろうし、そっちに行ってください。
なかなか難しいところではあるかなと。
医師は多くの同じ患者を見てきていますし、多くの重症な患者さんも見ている。
そうすると、だんだんと感覚が鈍ってきて、それくらいはたいしたことないから
薬飲んで安静にしててなどと心ない言葉をかけがちになるんですね。
だからこそその患者さんの気持ちになって考えることが重要になってくると感じました。
抗生剤が引き起こす病気
小野塚から、小川さんここ数年、いろんな薬局で抗生剤を受け取っていたという。
長崎医院にて処方されている。
教えていただかないと正しい治療ができないと本人に言われ、長崎医院に確認しますというと、余計なことしないでくださいと言われる。
小川さんの症状が急変する。
長崎医院に確認に行く葵。
抗生剤のスルタミシリンを処方していることを確認する。
クロストリジウム腸炎で確定。
なぜ不要な抗生剤を出したのか、社会問題にもなってる、なのになんで?
医者失格と言われても仕方ない、こうなるとわかっていて出していた。君にはわからないだろうな。
ああゆう人たちの受け皿も必要なんだよ。
抗生剤が心のよりどころになる
喉が痛いからといって不要に抗生剤を飲んではいけないと長崎先生は言っていた。
しかし小川さんが執拗にいうのでしぶしぶだしたと。
薬があるとなんだか一人でいてもだれかが見守ってくれているような気がしたと。
友達がいなくて誰とも喋らない、ずっと同じ生活を送っていたと。
体を壊した時に心細くて。
総合病院では全然話を聞いてもらえなくて。
その時長崎医院に立ち寄った。
その時、日々の生活まで長々と話しを聞いてくれたと。
涙が出るほどうれしかった。
それ以来事あるごとに通っていたと。具合が悪くなくても薬を貰っていたと。
この薬が自分と世間をつないでいるたった一つの証みたいなものだったから。
それで黙っていたと。
大切な居場所がなくなった。
わかんなくなっちゃって。
薬を正しく渡すことが患者さんのためになると思ってたんですけど、長崎先生は正しくない薬を出して小川さんを救っていた。
その医者は患者を安心させてはいたけど、本当に助けてはいない。
昔同じような人がいたよ、女の薬剤師で。
その人は本当にこのまま大量の薬を渡していいのかと疑問に思っていた。
患者さんが喜んでるんだからいいんじゃないって言い聞かせてた。
しかし事故が起きた。患者さんに謝罪した。
別に平気です、これからも今まで通りに薬を出してくださいって。
店長もこれからも患者さんの笑顔のために薬を届けていこうって励ましてくれた。
その薬剤師は店を辞めた。患者を喜ばせるために薬を渡しても患者は救われないんだって。
だから患者さんになんと言われようとも、正しい薬をはっきり伝えて渡してるんですね。
この会話を盗み聞きしていた相原。
インスタで遠野が飲んでいたサプリメントを突き止める。
服薬指導に向かう相原。
薬は患者を救うためにあるが、安心を与えるためにもあるのか。安心を与えても患者を救うことはできないんだなぁ。どっちが正しいのかわからなくなり、安心を与え続けている人もまだ少なくないはず。心の拠り所になるなにかが必要なんですね。
健康を考えてのことで薬が効かなくなる
睡眠とか食事バランスがバラバラです。
自分自身でも体調の変化に気をつけてきちんと病気に向き合ってほしい。
薬だけではよくなりません、生活を改善することが一番大切です。
と言うと、涙を流す遠野。
今まで生理痛に苦しむ生活しか送ってこなかった。
でも相原さんが初めて私の悩みに真剣に答えてくれたから。
ありがとうございます。
葵も小川さんの服薬指導に向かう。
薬は病を治す為にあります、自分の存在を示す道具ではありません。
薬は薬がいらなくなるために服用する。
そんなことはわかってる、じゃあどうすればいいんですか?
いいんじゃないでしょうか、今のままで。
静かな毎日を積み重ねていく生き方ってすてきだと思います。
信頼できるかかりつけの医師がいます。これは心強い存在です。
その医師が誰よりも早苗さんのことを知っています。
かけつける長崎先生。
これからは薬を正しく処方することを約束します。
必要なことがあったらまたいつでも来てください。
小川さんも遠野さんも病気と上手くつきあって生活している様子がうつされる。
そういった人の悩みをしっかり聞いてあげて、親身になって答えてあげることで治るような、心の病気もありますね。
薬を飲まないでいいのが、健康な人です。
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